インタビュー・体験談

日本語教育は未経験!?京都の女子大生が日本語パートナーズの一員としてインドネシアで日本語教育!!

インドネシアの学校で習字インドネシアの学校で習字を教わる様子を教わる様子

K大学の公共政策学部公共政策学科22歳のSさん。現在インドネシアにて日本語パートナーズの一員として日本語教育を行っています。

大学では、箱もの施設にフォーカスをあてるなどして、地域財政が悪化していることに対する対処法の研究を行っているそうです。趣味は自転車に乗ることなのだとか。

今回はそんなSさんに、インドネシアでの日本語教師生活に関してお話を伺いました。

このページの目次

更家さんのひととなり

大学の専門として公共政策学を選んだ理由

高校生のときは、大学に入って具体的に何を勉強しようかとか、全然考えていませんでした。そんな中で公共政策学は広く色々なことを学べそうだなと思いました。広く学んでいく中で、また絞っていけばいいかなと思い、この学部を選びました。

自転車こいで、汗だくで授業

大学は京都にあるのですが、京都駅から大学まで7キロくらいあります。

家から京都駅まで電車で行って、そこから大学まで自転車で行くという生活を送っていました。毎朝7キロ自転車をこいで大学に行きます。普通は40分程で到着します。急げば30分で着いてしまいます。汗だくで講義を受けています(笑)

大好きな是枝作品の魅力

邦画が好きで、中でも是枝監督の作品が好きです。是枝監督が作る映画は、家族模様を描く作品が多いのですが、理想的な家族では無くて、少し影があるような、そんな家族がよく登場します。

理想の家族とは違って少しズレたところがあるのですが、そんな家族があってもいいんじゃないかなと思わされます。ハッピーエンドとは言えないかもしれないけれど、深く考えさせられるような、そんな部分に惹かれています。

インドネシアの学校の生徒の様子

インドネシアの学校で日本語を教える

インドネシアで通う学校

インドネシアの国立高校に勤務をしています。日本の公立高校のような感じで、1年生~3年生の3年制で理系と文系に分かれています。その点に関しても日本の高校と同じような感じだと思います。

学校での業務内容

日本語パートナーズでは現地の日本語の授業を行う先生のアシスタント業務を行います。教科書の日本語の発音の会話練習などを行っています。また加えて2週間に1回くらいのペースで日本の文化紹介を行っていて、茶道や浴衣の紹介などを行ってきました。

授業は基本的に元々の先生が進められます。それに対して文化の紹介に関しては私が中心となって行います。例えば着物でいうと、実際に着物を用意して、最初に着物の説明をした後に着付けの体験をしてもらいます。私はインドネシア語を話せないので、先生がインドネシア語に通訳をしてくれます。

日本語パートナーズで、学生はインドネシアの中でも各々様々な学校に配属をされますが、学校や先生によってアシスタントの仕方は変わってくると思います。私の場合、教える学生は1,2,3年生全部で、月火水金で授業に入っています。

インドネシアの学校で習字を教わる様子


日本パートナーズに応募をしたきっかけ

大学生になったら海外へ行きたい

高校の時、友達が海外に留学をしていたこともあって、もともと海外に行きたいと思っていました。そして大学生になって、イギリスやフランスに行くなかで、世界には色々な文化があることを知りました。

初めて行った東南アジアの国はタイでした。そこでシラチャというところに行ったのですが、シラチャは日系企業がたくさん進出していて、看板などに日本語の表記がたくさんあったんです。タイなのに日本みたいだと驚いて、東南アジアと日本は密接な関係を築いていることを知りました。

興味を持った、東南アジアという地

それから東南アジアの国々に行きたいなと思うようになりました。フィリピンの語学学校に1か月程通いました。先生たちと仲良くなって、語学の部分以外にも色々なことを教えていただきました。

それまで東南アジアの良いところばかりみてきたけれど、それだけではなくて、貧富の差などを目の当たりにしました。そんな中でもっと現地の人と深い関係になりたいと思うようになりました。そのためにもっとその国のことを知る必要があるなと思って、より現地の人と触れ合いながらその国の知ることができないかなと探していたところ、日本語パートナーズを見つけて、応募を決めました。

日本語を教えることは元々そんなに興味があった訳ではなかったんです。日本語パートナーズは現地の人達の生活に入り込むことができる。だから、本当の現地の姿をみれたり、現地の人の考え方を知ることができると思いました。

インドネシアの食べ物

インドネシアでの1日

1時間目は6時半から始まります。45分で1コマですので、2コマで90分です。ですので長い日だと14時45分までで、早いときは12時45分で終わってしまいます。月曜日に関しては午前6時半から8時まで集会があるので参加をします。

基本的には毎日6時半には学校にいるので、5時に起きて準備をします。自転車はないので5時45分くらいにアンコット(インドネシアで利用される、バスのような乗り物)に乗って学校に向かいます。ただ、朝起きるのは苦手です。。

自分の担当する授業が終わったその後は、先生が非常勤なので、その先生が他の学校に行くのであればそれについて行ったりしていました。それもなければ、家に帰って、文化紹介の準備をしたり、買い物をしたりと、自分の自由な時間で使うことができます。

日本語教育を通して感じるやりがい

まだまだ、これやりきったなということはありません。ただ、文化紹介は生徒たちも自分で体験することができるので、普段、授業中に寝ているような子供たちが楽しそうに参加してくれているときは嬉しいです。

文化紹介で人気のトピック

けん玉がなかなか人気がありました。単純だけど難しかったりするので、男の子がゲーム感覚で楽しんでいました。もちろん料理はみんな好きです(笑)

けん玉は実は歴史が深く、起源は日本ではない。実はオランダが発祥の遊びなんです。このように生徒のために調べると自分も知らない事実が出てきたりもします。

日本語を教える中で大変なこと

生徒たちは割と自由な感じです。授業中寝ていたり、スマホを触っていたり、それを見て先生も起こるわけでも無く、、という状態です。起きるように指示を出しはするのですが、効果があるのはその瞬間だけです。高校なのに日本の大学みたいですね。

それは大変なことでもあるのですが、すごく素直な子たちばかりなので、楽しいことには物凄く食いつきますし、そうじゃないときのギャップはすごいです。それは学年やクラス関係なくそうだと思います。

生徒のモチベーション

日本人が好きだから、自分が行くとしっかりやってくれるんだと思います。選択科目の中に日本語も含まれているため、複数ある中から日本語を選択してくれています。本当に日本語を勉強したいと思って自発的に選択をしている人もいれば、消去法で日本語選択した子もいて、その背景は様々だと思います。

インドネシアの学校で習字インドネシアの学校で習字を教わる様子を教わる様子

授業外でも生徒たちと交流

週に1回日本語クラブ

比較的日本語を選択している学生は多いと思います。授業の他に週に1回日本語クラブというものがあります。ここに来る学生はペラペラと日本語を話せる人も多いです。

日本語クラブは簡単な勉強会になっています。軽い日本語の授業や、文化の紹介などを行っています。私は授業同様教える立場で参加をしています。クラブに参加する人は本当に日本語が好きな人が多いです。

インドネシアでも大人気の日本のアニメ

日本語が好きな学生の8割はアニメ好きだと思います。インドネシアで日本のアニメは凄く人気があって、私も知らないようなアニメを知っていることも多くあります。

授業を作っていく中で感じる課題

授業をするとなると、時間配分が難しいなと感じています。日本とインドネシアの文化の違いを理解してもらうことが大事なことなのに、体験の方にフォーカスをあてすぎてしまい、生徒が考える時間を作ることができなかったと感じています。

普段の授業の中でも、先生との打ち合わせが十分ではなくて、事前にもっと打ち合わせを入念にすべきだったと感じることがあります。

日本語を教えるということ

先にも話した通り、元々日本語教育にものすごく興味があったわけではありませんでした。ですが、こんなに日本のことを好きでいてくれる人がいるということを知りました。

自分が行くだけで喜、そこにいるだけでばれたりします。日本語を教えることで感じられる喜びや繋がりがあることを知りました。

インドネシアでの生活

発展を遂げる地、タンゲラン

インドネシアのタンゲランというところに住んでいます。タンゲランはそれなりに発展をしていて、開発も進んでおり、マンションやモールが建てられています。これからも発展をしていくと感じています。

タンゲランの治安

治安はそれほど悪くないと思います。インドネシアの中ですと比較的都会なので、どこに行っても人がいます。アンコットの運転手さんに少し遠回りされたこともありますが治安が悪いとは思わないです。

インドネシアの食べ物事情

インドネシアの食べ物は、基本的にすごく辛いかすごく甘いか、という感じです。私はそんなインドネシアの食べ物も口に合って、美味しく食べています。なんにでもタンバルスソースという辛いソースを付けて食べます。

サケアヤムという料理が一番好きです。焼き鳥のような料理です。10本150円くらいでピーナッツソースがかかっています。サケカンビンというのもあって、それはヤギの肉なんです。

インドネシアのお菓子

休日の過ごし方

土曜日は日本語クラブがあるので、日本語クラブに参加をして、そのあと何人かの生徒とカフェに行って日本語の授業の続きをやったり、遊びに行ったりしています。日曜日は家でゆっくりするか、他の日本語パートナーズの学生とジャカルタ行って買い物をしたりします。

日本語パートナーズは国外に出ることができないので、旅行をするなら国内限定になってしまうのですが、インドネシアにはバリなどの観光地があるので、学校が長期休みに入ったら旅行に行こうと思います。

海外インターンに際した準備に関して

とにかく必要なのは”ティッシュ”です

持ってきたものの中でいうと水に流せるティッシュは必需品だと思います。トイレットペーパーはないことも多いので、必要になります。

逆に持ってくるべきだったなと思っているのが、ウェットティッシュです。外にごはんを食べに行ったとき、日本のようにおしぼりが渡されることなんてあまりありませんし、様々な場面で使うことができます。それにインドネシアではご飯を手で食べることもありますから、手を拭く必要もよくあります。

日本語パートナーズの縦の繋がり

前任者の連絡先はもらうことができるので、コンタクトをとることができます。相手がたまたま東京の人だったので、実際にお会いして、お話しさせてもらうことができました。実際にプログラムに参加をした方からお話しを聞くことができるので、とても良い時間でした。

定家さんが見据える今後

日本語教育に携わっていきたいというよりは、一般企業に入って、日本のものを世界に売る言うな仕事がしたいと思っています。インドネシアでは、ポカリスエットとヤクルトが必ず、どの店にもおいてあります。日本国内よりも浸透しているかもしれません。

そんな風に、みなに知れ渡るように商品を営業したというのは、凄いことだなと思います。海外に日本のモノを売るような仕事がしたいと思っています。

そのためにはまず、その国のことを知る必要があると思います。わたしたちは基本的にずっと日本で生きてきて、日本のことしか知りません。他の国のことを知ることで、新たに見えてくるものがあるのではないかなと思っています。

迷っている人にひとこと

インドネシアに実際に来るまでは、漠然と現地でこんな活動を行うということは分かっていましたが、具体的にはあまり分かっていませんでした。そんな状況の中で、ひとりでぽんと出された感じではあったのですが、それでも何とかやっていけます。

行ってみれば、誰かが助けてくれますし、言葉など難しいことがあっても何とかなります。だから、とりあえず飛び込んでみることが大事かなと思います!

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