海外インターン選び方

【期間・目的・種類別】後悔しない海外インターンシップの選び方ガイド(2020年最新版)

 

「海外インターンが良いよ」って聞いたけど、どういうものなんだろう?

海外インターンっていろいろあるけど、それぞれ何が違うんだろう?

失敗しない海外インターンの選び方があるって本当?

 

海外インターンシップに行きたい!そう思っても、色々迷ってしまいますよね。

この記事では、そんな疑問にお答えします。

 

実は、「海外インターンシップ」という言葉の中に、期間も目的も違うたくさんの種類のプログラムがあるのです。

それはまるで、大学生の中に文系がいて、理系がいて、法律専攻がいて、国際専攻がいて、、、というようなものかもしれません。

海外インターンに行く前に、絶対に知っておいてほしいことの全てを7分でわかるようにお伝えします。

このページの目次

そもそも海外インターンシップとはどういうものなのか

海外インターンとは、その名の通り海外で行うインターンシップのこと。

海外で行うことにより、日本で行うインターンシップに比べると幅広い体験ができるとして最近人気のインターンシップです。

専門用語では「越境学習」というのですが、普段自分がいる環境を越えたところでの活動は学びが多くなることがわかっています。

参加している人は「将来はグローバルに活躍したい」「就職活動に活かしたい」「自分を変えたい、成長させたい」と想いも様々ですが、将来のあなた自身のキャリアを大きく変える時間になることは間違いないでしょう。

目的別!おすすめの海外インターンシップの選び方

あなたが何をやりたいかによって、おすすめのインターンシップは変わってきます。また、海外インターンシップは在学中に1回やれば良いというものではなく、あなたが欲しいスキル・経験・能力に応じていくつかを使い分けることも必要になってきます。「そもそも、なんで海外インターンシップに行きたいんだっけ?」というものを考えながら、読んでみてください。

経験や語学力が無くても参加出来るものや、1人でも安心して参加出来るものもたくさんあるので、良さそうなものがあったら挑戦してみてくださいね。

何から始めれば良いか分からない人は1,2週間の短期インターンがおすすめ

大多数の大学生はこのタイプだと思っています。

  • このままじゃマズイ!
  • シューカツに向けて、なにか始めたい
  • 今までの自分を変えたい
  • 将来のキャリアに向けて成長したい

こんな事を考えているあなたはこのタイプ。やりたいことがまだ明確には決まっておらず、いろいろな可能性を追求したい段階です。ここで一番やってはいけないのが「安易な自分探しの旅」。安易な旅で、自分なんて、絶対に見つかりません。

 

じゃ、どうすればいいの?

まず、色々やってみることです。動いてみないと、体験してみないと、向き不向きも得意不得意も好き嫌いもわかりません。越境学習といって、普段の自分の枠を超えた体験をすることによって人は成長すると言われています。海外インターンはまさに越境学習なので、成長はもちろん、自分自身のことを深く考える手助けにもなるのです。

絶対に成長したい!やりきりたい!そういうあなたは「研修型短期インターンシップ」がオススメ。その中でも、短期間の間に、幅広く濃厚な体験ができるインターンシップに参加してみましょう。1~2週間で、本当に世界が変わりますよ。

ちょっとそこまでではない、辛いことはやりたくない、という方はスタディツアー型短期インターンシップや、就業体験型短期インターンシップで海外というものに触れてみるのも良いでしょう。ただ、研修型短期インターンシップに比べると、自らの道を切り開いていく力強さは弱くなります。

絶対に卒業後に就職したい「国」がある人はその国を体験しよう

まだまだ少ないのですが、卒業したら日本で就職活動はせずに海外に行きたい方はこちら。最近は新卒海外も増えてきており、将来のキャリアパスも明るく開けているので、挑戦したい方も増えています。

海外就職を考えているが、海外にはまだあまり行ったことがなくて、具体的な国までは決まっていない、、という方は上のタイプ1になるので、上に戻ってください。このタイプは、もう行きたい国(地域)までしっかりと決まっているパターンです。

どうしても、インドが良い!アフリカが良い!マレーシアが良い!アメリカが良い!○○が良い!どうしてもこの国で就職したいんだ・・・!!!!!

そんなあなたは、その就職したい国での長期インターンシップに応募しましょう。可能であれば、1年ほど休学して取り組んでほしいです。

語学がちょっと自信がなく、語学留学も考えてる、という方もいるでしょう。目安として、英語ネイティブ国(アメリカ、イギリスなど)であれなTOEICで750~800点、非ネイティブ国(東南アジア各国、インドなど)であれば、TOEIC600点あれば留学よりもインターンシップをオススメします。もちろん、インターンシップ期間中は英語の勉強を自分でやったり、楽ではない毎日が続きますが、実践を通じて習得した英語が将来その国で仕事をするために一番役立ちます。とくに、非ネイティブ国は英語の訛りに悩まされることも多く、ハーフで英語がペラペラの学生がとても苦労しているのを見たこともあります。その国で仕事をするのであれば、その国で英語を勉強するのも良いでしょう。英語学校は、どこの国にもあります。

日本国内のインターンシップと迷っているあなたはインターンシップの違いを知って選ぼう

日本国内のインターンシップと迷っている場合は、日本でのインターンシップが向いている事もよくあります。

日本でのインターンシップはこの記事の後半で更に詳しく解説しますが、参加する価値のあるものとしては「選考」と「就業体験」の2つ。入りたい企業の選考型インターンシップであれば、それに参加しない選択肢はありません。

就業体験は主にベンチャー企業などかと思いますが、日本でのビジネス力をつけたいのであれば、インターンシップは日本がオススメです。語学や文化などを考えずに、100%ビジネスのトレーニングができるからです。しかし、世界のどこでも活躍するための能力を身に着けたいのであれば、海外インターンシップに参加するべきです。

まずは1週間ほどのプログラムに参加して、海外でのビジネスを体験して、自分にとってワクワクするかどうかを判断してみてもよいのではないでしょうか。

留学や海外ボランティアと迷っているあなたは、自分が将来やりたいことを考えよう

留学や海外ボランティアと海外インターンシップを迷っている場合は、それぞれの目的の根本的な違いを考えてみましょう。

インターンシップは日本語では就業体験、と訳されます。就業ということは、誰かに価値を提供して、お金を得ること。それを体験するのが、インターンシップの本来の意味です。この本来の意味通りの、研修型インターンシップや、就業体験型インターンシップでは、価値を作り出すことが求められます。ボランティアでも、もちろん価値提供を行うのですが、考えてみてください。人は、ただで貰ったものは、それがどんなものであっても「ありがとう」というものです。しかし、そこに100円でも支払っていれば「これに100円の価値はない」といって怒り出すこともあります。つまり、自分が提供した価値が本当に相手のためになったかどうかがわかるのは、ビジネスだけなのです。そして、ビジネスでは、絶えずそれが求められるのです。

なので、将来ビジネスの世界で活躍したい、そう思うのであれば、インターンシップがベストです。

貧困層の支援に本気で興味がある、など、ボランティアの内容に本当に興味がある場合は、そのボランティアに行ってみるのも良いでしょう。実際にやることで、更に深い世界を知ることができ、興味を熟成させることができ、次に繋がります。

また、TOEICで500点以下の英語力の場合や、英語以外の言語を習得したい場合は語学留学に行くのもありです。語学以外の留学は、留学先の大学のネットワーク(人脈)を作りたいかどうか、その一点です。

留学やボランティアと、海外インターンシップの違いについてはこの記事の後半でももっと詳しく紹介しているので、参考にしてみてください。

まとめると、

  • その海外の大学のネットワークを広げる明確な目的がある → 語学ではない留学
  • TOEICで500点以下の英語力の場合や、英語以外の言語を習得したい →語学留学
  • ボランティアの内容そのものに本気で興味がある → 海外ボランティア
  • グローバルで活躍できる人になりたい → 海外インターンシップ(研修型インターンシップや、就業体験型インターンシップ)

ということです。キャライズで一番オススメしているのは、もちろん海外インターンシップです。

短期インターンシップ(1週間~1ヶ月)の目的とその効果・失敗例

短期インターンシップは休学の必要もなく、夏休みや春休みに参加できるのでとても多くの方が参加しています。海外旅行に行くなら、せっかくだから成長もできるようにインターンにしよう!という方も多くいるのではないでしょうか。1週間のプログラムであれば、友人との旅行やゼミ合宿などとうまく予定を合わせてかなり充実した休みにすることもできます。短期インターンシップでは、文字通りの「就業体験」というインターンシップは少なく、なんらかのプログラムに参加する物が多いのですが、そのプログラムの種類は以下のようなものがあります。あなたの目的にあった海外インターンを見つける参考にしてみてください。

ビジネス力や全体的なスキルアップなら「研修型インターンシップ」がおすすめ

あなたがビジネス力を上げたい、スキルアップしたいと考えているのであれば間違いなくオススメなのが研修プログラム型インターンシップです。

1~2週間のプログラムで多いのがこの研修型インターンシップ。参加者が成長するような仕組みを取り入れて、研修の専門家が行っているものもあります。海外の会社の通常業務に取り組むのではなく、なんらかの特別プロジェクトに取り組んだり、海外ビジネスを短期間で体験できる特別プログラムに取り組むことになります。プログラムを通じて主体的にインターン先の国、国民と関わり、深いつながりができることも多くあります。

研修プログラム型インターンシップはその名の通り研修ですので、あなたの成長を第一に考えてプログラムが作られています。ですので、成長したいのであれば間違いなく一番おすすめです。各提供元により、どのような人材を育てたいのか、というビジョンが異なりますので、あなたの考え方に合うプログラムを探すことが大事になってきます。

現地での知り合いを広げるなら「異文化交流型インターンシップ」もあり

異文化交流型インターンシップはあなたの視野を大きく広げるのにとても役立ちます。海外に行くのはちょっと怖い、という方でも海外を身近に感じる第一歩になるでしょう。

異文化交流型インターンシップは後述するスタディツアー型と組み合わせて実施されることも多いインターンシップで、内容としては現地の日本語学校で講師を行ったり、現地の学生との交流会などをメインとしたものがあります。相手国への貢献や、相互理解というものを考え方の根底に持っていることが多く、海外の大学との提携により大学のプログラムとして実施されることも多くあります。日本人と友人になりたい、という現地方々との交流は一気に現地での知り合いを広げることになり、今まで外国人、特にその国の方々と話したことがない方であれば一気に世界が広がるでしょう。

どんな国の人の文化に触れてみたいのか、によりかなり内容が異なってきますので、相手国と交流先を考えて選びましょう。また、その後のキャリアや就活を考えると「世界が広がった」だけではアピール力としては弱いので、世界が広がった後に、次にどういう活動をしていくかも大事になってきます。

インプット重視の「スタディツアー型インターンシップ」は事前の予習が鍵

まずはいろいろなことを知ってみたい、というあなたにオススメなのがスタディツアー型インターンシップ。

旅行会社が開催しているものも多くあり、その内容も様々あります。孤児院や被災地を訪れるボランティア要素のあるスタディツアーもあれば、海外の起業家に会いに行くようなツアーもあります。共通しているのは、期間中ずっとインプット中心だということ。たくさんのことを現地で自分の目を通して学べるので、より印象に強く残り、海外を理解するのにうってつけです。訪問先の情報はインターネットでわかることも多いので、事前にしっかりと予習しておき、質問をたくさん持っていくとあなたならではの学びがたくさん得られます。

スタディツアー型の場合は、渡航前に予習をして自分なりの仮説を持った上で、訪問先では質問をすることがより多くの学びを得るポイントです。

短期ではあまりおすすめできない「就業体験型インターンシップ」

数は少ないのですが短期の就業体験型インターンシップもあります。実際の会社で社員と同じように業務に従事します。これは本当にその会社により、業務内容も待遇も学びも違ってきます。よく聞く失敗例として、こういうところを確かめていなかったのではないかという例が多いので、決める前に確認しておきましょう

  • 1週間で何ができるのか、成果を作り上げるところまで行くのか。
  • 面接の時の社長が素晴らしくても、一緒に働くメンバーはどうなのか。
  • インターン生に求められていることはなんなのか。
  • 細かい指示に従って働くのか、逆に放任されるのか。

後半はどれが良い、というものではなく、どんなインターンシップをしたいのかによってきますが、このあたりがうまく合致しないとミスマッチとなり「こんなはずじゃなかった」となることが多いようです。1週間での就業体験型インターンシップは本当にマッチングが難しく、就業体験の場合は長期インターンシップがおすすめです。

語学力を伸ばしたいのであれば「語学留学」

こちらは海外インターンシップではないのですが、海外インターンとどちらに参加するか悩む方も多いので一緒に紹介します。短期間での留学はほぼ語学留学です。

英語以外の言語を学びたい、そう思っているあなたはこの語学留学がベストでしょう。その言語が日常会話で使えるレベルであれば、その言語を活かしたインターンシップなどの可能性もありますが、その国の会社に自ら自分を売り込んでいかなければならず、非常にハードルが高いです。ですので、英語以外の言語を学ぶ場合は語学留学で決まりでしょう。

では、英語を学びたい場合はどうなのでしょうか。もちろん留学ではしっかりと英語を学ぶことができますが、より使える英語を実践を通して学びたい場合は英語を使うなんらかのプログラムに参加したほうが良い場合もあります。ネイティブの先生から英語を学ぶ、ということ自体は学校の授業でも行ってきたことであり、日本でできなかったことが海外でできるようになるわけではないため、日本で英語を学ぶのと同じ結果になる可能性もあります。また、日常生活で英語を使うことはどの海外プログラムでも可能です。ですので、本当に良い英語学校または生英語の教育プログラムを持つ大学を選ばなければ、あまり良い結果とならないことが多いようです。クラスメイトの国籍も留学先によりかなり異なるため、友人を作りたい国の方が多いところだと良いでしょう。語学力不問の海外インターンも一部あるので、「英語力」ではなく「海外で働く力」をつけたいのであれば、インターンシップのほうが良いかもしれませんよ。

「海外ボランティア」は就活やキャリアには活きにくい

こちらも海外インターンシップではないのですが、海外インターンと同じような効果が期待されてます。様々な海外ボランティアのプログラムがあり、内容も様々なのですが、スタディツアーや異文化交流の内容が多く含まれているものもあります。また、ボランティアはあくまでもボランティアであり、ビジネスではありません。どちらも現地に対して価値を提供するというところは変わらないのですが、1円でもお金をもらうとその価値に対して相手はシビアに判断を行ってきます。ボランティアの場合はそれがないため、ともすれば自己満足となってしまうことも多くあります。実際、カンボジアの田舎では学校の校舎はできたけど教える先生がおらず結局使われていない、というような事例もあり、本当に相手の役に立っているのかがわかりにくいのです。そして、就活などのビジネスの場ではそこを指摘されてしまい、うまくアピールできないという話もよく聞きます。もちろん、純粋にその国のために何かがしたい、という気持ちはとても良いものですし、ボランティア活動を通じてその地域のことをより理解して、視野が広がり、交流が深まるのは間違いありません。が、ボランティアはビジネスではないため、就職活動等でのアピールには使いにくいです。

短期インターンシップのまとめ

ここまでで見てきたように、短期インターンシップと一言でいってもとてもたくさんのプログラムがあります。あなたの海外インターンシップに行きたい、というその気持ちにしっかりと向き合い、なんのために行きたいのかを考えてからプログラムを選ぶのが大事ということがおわかりいただけましたでしょうか。

短期インターンシップでは、その短い期間で最大限の将来のキャリアに対する効果を期待するのであれば実践を通じて学びがある研修型インターンシップがベストだと思います。そこまで自信がない、まずは海外に触れてみたい、という場合は異文化交流やスタディツアーも良いでしょう。ただ、就活や転職に活かすことを考えるのであれば、その後に実践的な経験を積むことがベストです。

長期インターンシップ(1ヶ月~1年)の目的とその効果・失敗例

休学してガッツリ経験を積みたい!という方に人気なのが長期の海外インターンシップ。最近は将来の海外就職を目指して、会社を辞めて海外インターンシップに参加する方も増えてきました。

長期インターンシップはもちろんあなたの成長に繋がり、それは将来のキャリアにとってもプラスに働くでしょう。しかし、それは自分にあったインターンシップ先で、全力で頑張る経験をしたからこそ得られるもの。合わないインターンシップ先で、ちょっとネガティブな気持ちを持ちながら働いてもいい経験には繋がりません。

  • 面接の時の社長が素晴らしくても、一緒に働くメンバーはどうなのか。
  • インターン生に求められていることはなになのか。
  • 細かい指示に従って働くのか、逆に放任されるのか。

自分は何をしたいのか、なんのためにインターンをしに行くのか、そのためには、どんな会社が良いのか。

それをしっかりと考えているインターン生はインターンシップ先でも成功しているように思います。

一番オススメなのが日系現地企業や日系ベンチャー企業の海外支店での海外インターンシップ

日系の現地企業というのは日本人が現地で興した会社であり、海外インターンを募集しているのはこの会社が一番多いです。日本にはない会社なので、会社名を聞いても知らない会社ばかりですが、それぞれ熱い想いを持った日本人が現地で価値を作っていこうと日々取り組んでいます。

現地で会社を興す側の視点になるとわかるのですが、会社を経営するということがとても大変で、毎日が忙しく、猫の手も借りたい状態。そこにインターン生が入ってきてくれると、嬉しいわけです。なので、会社からの視点としてはあなたの成長のためにどうこうしよう、というものでは決して無いのです。一緒にこの会社を成長させていく、そんな人を求めているのです。そして、実際にその会社の一員として、その事業にコミットしたその経験こそが海外インターンで得られる経験なのです。

会社を成長させる、つまり、事業で収益を上げるために、インターン生に何をしてもらうのか、ここが重要です。

現地スタッフの管理・教育や、外国人顧客に対する営業など、海外インターンでなければ得られない経験もたくさんある一方で、言われたことだけをこなしていく雑用のような仕事をお願いするケースも見受けられます。もちろん、それがだめというわけではなく、本気で取り組んだ末に見えてくるものもあると思いますが、求めていたものと違う、と感じてしまいやる気を無くしてしまう人も何度も見てきました。人間、本気で取り組むからこそ成果が出て、壁を乗り越えるものなので、モチベーションが下がってしまうのはあなたにとっても、もちろん受入企業にとっても良くないこと。

最近は海外インターンシップに参加しているインターン生の転職とも見られる動きも増えてきました。インターン先で知り合った人脈を生かして、より自分がやりたい経験を積める会社への転職を行うのです。長期インターンシップは、一つのことに長期的に取り組むからこそ得られるものがあるのであまり安易に推奨はしませんが、インターンの初期で変えられるのであれば、自らのために選択するのもありかもしれません。ただ、その場合は会社からすると大事な戦力がいなくなってしまうことになりますので、そこは理解した上で、礼儀を持って行動しましょう。とはいえ、せっかくのインターンシップはあなたのために行うものです。自分自身のための、最善の選択をしましょう。

と、転職について書きましたが、いちばん大事なのは渡航前にしっかりとマッチングを行うこと。マッチングのためには「自分のやりたいこと」「インターンシップで得たい経験」を明確にして、それを相手企業に伝えて、それができるかどうかを聞くようにしましょう。それと同じくらいに重要なのが、自分がその会社に入ったら何ができるのか。「何をやらせてもらえるか」ではなく「何ができるのか」です。ここを間違えてしまうと、企業側から「会社が学校じゃねぇんだよ」と思われてしまうことにも繋がります。会社の事業に会社の一員として貢献したい、その業務を通じて、こういう経験がしたい。それを明確に相手の会社に対して伝えた上で、マッチングができれば後悔しないインターンシップに大きく近づきます。

日系大企業の海外支店での海外インターンシップは会社見学のような感じになりがち

最近は日本の大手企業の海外支店でのインターンシップも増えてきました。ここでは、海外で行う短期インターンシップではなく、長期インターンシップについて記述します。

このタイプのインターンシップをおすすめできるのは、将来その会社、または同業の会社に入社して海外で活躍したいと思っている人、だけです。

一部のベンチャー気質の会社でインターン生にも社員同等の権限を与えて活動させる会社の場合は上の項目に当てはまるため、そちらを読んでもらえればと思いますが、大多数の大企業では社員と同じような仕事、ましては駐在員と同じような仕事を任せてもらえる可能性はほぼゼロに近くなります。そうなると、成長度合いはベンチャーや現地日系企業に比べると小さくなってしまいます。その会社・業界を深く知りたいのでない限り、あまりオススメしていません。

ただ、このインターンシップでしか得られない経験があるのも事実であり、それが「その会社・業界の海外支店が実際に何を行っているか」というところです。上司や先輩社員が実際毎日どのような業務に取り組んでいるのかを知ることで、その会社や業界で自分が将来活躍する姿を思い描くこともできますし、より納得できる志望動機や自己PRにつなげることもできるでしょう。

なお、日系企業が海外で行う短期のインターンシップは選考やブランディングの側面が非常に強いため、日本国内のインターンシップとの比較も重要になっています。とはいえ、無料で参加できるのであればまずは応募という考え方もありですね。そのインターンシップの内容によっては、他のインターンシップと複数参加することでより成長することもできます。

現地企業での海外インターンシップはハードルも高く、語学堪能な方向け

現地企業でのインターンシップはハードルも高く、本当に玉石混交です。アイセックを通したインターンシップではこちらになるパターンが多いです。

まず、現地での言語が十分ではない場合。この場合は日本人向けの対応や、社員への日本語教育などに従事することも多く、人によっては外国人が書いた日本語のドキュメントの修正を何ヶ月もひたすらにやっていた例もありました。でもこれはよく考えれば仕方がないことで、現地の社員に混じって一緒に仕事に取り組むためには最低限コミュニケーションを円滑に取れる語学力は必須になります。もしあなたが現地の社員にはない能力があれば話は別ですが、業務経験も少ない大学生では非常に難しいでしょう。現地の会社で使われている言語力に自信がない場合は、日系企業でのインターンシップのほうが結局語学力もビジネス力も向上する結果になりそうです。

現地で使われている言語で普通に会話ができて、その上でさらなる経験を積みたい場合は現地企業でのインターンシップはとても有効です。生の語学力を身に着け、そしてそのままその国での就職に一気に近づきます。

全てが自分次第なワーキングホリデーは活かすのが難しい

ワーキングホリデーも海外インターンと並んで検討する方もいるでしょう。ワーキングホリデーは、その名の通り、ワーキング、ホリデー。直訳すると、働いても良い休暇、です。もっというと、働いてもよいという滞在許可(ビザ)のことです。

あくまでも滞在許可なので、どこでどんな仕事をするのも自由です。現地のベンチャー企業にアルバイトとして入社して外国語で切磋琢磨する人もいれば、日系の飲食店で日本語だけで給仕をする人もいます。「ワーキングホリデーではどんな経験ができますか?」と聞かれることがあるのですが、それは「外国人がいま日本に来たら、どのような経験ができますか?」というのを考えてみるととてもわかり易いのではないでしょうか。日本語があまりできない状態で、オフィスワーカーとして働こうとしてもなかなか採用してくれないですよね。工場のラインでのマニュアル業務だったら、仕事はあるかもしれません。あなたがワーキングホリデーに行くのも、それと同じです。現地の企業は、現地人のアルバイトではなくなぜあなたを雇うのか。その理由がなければ、あなたがしたい経験を積むことはできません。逆に、そこがしっかりわかった上で、まずはワーキングホリデービザで入国し、日本語かもしれないですがアルバイトをしながら語学を鍛えて、現地の会社に転職して成功を収めるケースも多くあります。

ワーキングホリデーは滞在許可であり、その国でアルバイトをしても、語学学校に通っても、インターンをしてもあなたの自由です。

その環境を活かすも殺すも自分次第、ですが、ほとんどの場合は高い志を持って行ったにもかかわらず、日本人社会の中で過ごす人が多いように感じます。

バックパッカー・世界一周は昔は効果があったが今はただの旅行と思われてしまう

その昔、自分探しや就活のエピソードとして絶大な威力を誇ったと言われているバックパッカーや世界一周。しかし、今となっては昔ほどのインパクトはありません。その理由は簡単です。

1つはLCCやインターネットの発達により、旅が簡単になってしまったこと。考えてみてください、インターネットもなく、全く言語の通じないバスターミナルでバスを乗り継いで旅をすることを。もちろんLCCもなく、今のように航空券も安くない時代であれば、ほとんどの移動はバスでしょう。インターネットもないので、旅行記などもほとんど読むことができず、ある情報は地球の歩き方と、日本人宿に書かれた交換ノートのみ。この経験は、ものすごく主体性やトラブル対応力を求められますし、語学力や言語が通じない相手とのコミュニケーション力など、本当にたくさんの力が試されることが考えただけでわかります。今の時代のバックパッカーや世界一周とは全く違い経験です。

もう1つは、体験がコモディティ化してきたこと。わかりやすく言えば、その体験をする人が増えてきたということです。80~90年台のバックパッカー、そして、2000年頃のベンチャー企業のインターンシップや2010年頃の海外インターンシップも同じようにものすごく希少な体験でしたたが、今となってはそういう体験をしている人はかなりの数いるようになってきました。希少な体験をした方々が成功した理由は、希少だったからです。誰もしていないことを、自分で選んで行ったからです。もはや、バックパッカーや世界一周を普通に行うだけでは、普通の経験であり差別化にはならないのです。

長期インターンシップのまとめ

海外インターンシップも遅かれ早かれ「普通の体験」になってくる日が来ます。それはまるで「予備校に通う」行為のように。そうなると、ただ経験しただけではあまり意味がなく、なぜ参加したのか。どんな経験をしたのか。何を学んだのか。次にどう活かすのか。いろいろと考えていかなければいけなくなってきました。予備校に通えば、志望校に合格するのではないのと同じく、その環境をどう活かしきったのかが大事になってきます。

この記事の冒頭で研修型短期インターンシップに参加した後に長期インターンシップに取り組むのがベスト、と書いたのは、そういう理由があります。闇雲に参加するだけでは、あなたの時間と将来がもったいないですよ。

おまけ:日本国内のインターンシップの種類分け

おまけとして、日本国内で行われているインターンシップについてもわかりやすい分類をしていきます。

こちらもとてもわかりにくくなっているので、失敗しないように参加する前に知っておいてほしい、インターンシップの分類をまとめました。

採用直結型インターンシップ(短期)

志望企業がやっていたら、間違いなく参加するべきなのが採用直結型インターンシップ。インターンシップという名前になっていますが、れっきとした採用活動です。このインターンシップでの活動や成果を見て、次の面接に進むかどうか、特別なオファーを出すかどうかの判断が行われています。全力で持てる力を出し切りに行きましょう。プロジェクトに従事するような内容もあれば、グループワークやビジネスコンテストなど内容は多岐に渡ります。

では、どういうインターンシップが採用直結型かというと、会社説明型と就業体験型以外のすべてのインターンシップが採用直結型です。大学1,2年制を対象に、将来の採用に向けたブランディングとして行うこともあります。無料で海外に招待するものもあります。企業はなぜ、大きなコストをかけてまでインターンシップを開催するのでしょうか?その予算は、どこから来るのでしょうか?採用以外、考えられません。ちなみに、新卒採用では大企業ともなると一人を採用するために1000万円ものお金が使われていると言います。インターンシップで採用が決まるのは、企業にとってもとても嬉しいことなのです。また、経団連の協定で大々的に採用活動を行うことが規制されているため、その規制をクリアするためにインターンシップという形式を撮っているという大人の事情もあります。

ですので、逆にいえば、その企業への入社を考えていない場合は無理して参加する必要は全然ありません。そこで得られる経験・知識・仲間が、他のインターンシップに比べて自分のためにならないと思ったら、他のインターンシップに時間を裂きましょう。

会社説明型インターンシップ(短期)

採用直結型と非常に近いのが会社説明型インターンシップ。インターンシップという名前なのですが、会社を紹介されて一日が終わる、という1Dayインターンシップなど、ありますよね?これは長期的にはもちろん採用というか、就活生と企業のマッチングを高めるために行っているもので、その企業が採用に対してコストを掛けてでも良い人材を取りたいと考えていることがわかります。が、こちらも採用直結型インターンシップと同じく、その企業に入社を考えていない場合は参加しなくてもよいでしょう。

就業体験型インターンシップ(長期)

本来の意味での「インターンシップ」が、こちらです。ベンチャー企業のインターンシップと言えばわかりやすいでしょう。

実際の会社の業務に、会社の一員として従事する。もちろん仕事なので、本気で成果を出すことが求められますし、その会社の一員として成果を出すために必要なことは先輩社員から教えてもらうことになります。そして、教わったものを業務に生かして、詠歌を出していく。これを続けることは、まさに成長するプロセスであり、ベンチャーでのインターンシップや、ベンチャー企業で働く経験が重宝されるのはそのためです。

長期の海外インターンシップでも同じような効果が期待されますが、やはり日本で日本語で行われるインターンシップのほうがビジネスそのものを学ぶには適しています。言語ということを考えずに、ビジネスの成果に集中できるからです。逆に、世界で働きたい、グローバルで活躍したい、と考えている方はビジネス以外の能力も伸ばせる海外インターンシップも視野に入れていきましょう。

アルバイトとインターンシップの違いは?

アルバイトとインターンシップの違いは、本質的にはないと考えています。キャライズ運営メンバーには、ベンチャー企業でアルバイトをしており、社員のように活躍を求められて成長した者もいます。お客様に対して価値を提供することにより、対価を得ることがビジネスですので、どちらもビジネスをしていることには代わりありません。

ただ、一般的には、アルバイトというのは誰でもできる仕事をマニュアルに沿って実施するものが多く、ミスをしない事が求められます。その中で成果を出していくと、部下の管理を任せてもらうこともありますが、それも決められたことを決められたとおりに行うための管理です。ただ、ここで伝えたいのは、その能力もとても重要だということ。アルバイトも、適切な職場で本気でやればものすごいスキルアップになります。

それに対して、インターンシップは主にベンチャー企業などで創造的な仕事に携わることが多いです。決められたことをきちんとこなす力だけではなく、新しいものを考え出す力や、事業を主体的に推進する力も求められます。ですので、インターンシップのほうがより力のつく経験と言われています。もちろん、それは間違えていないのですが、アルバイトかインターンかという名前ではなく、実際に何を行うのかを考えることが重要です。

それでも迷ってしまうあなたに教えたい「王道ルート」とその理由

将来活躍したい、キャリアのスタートダッシュを切りたいと強く願うあなたの王道ルートは、ズバリ、

  1. まずは研修型の短期インターンシップに参加して、自分の方向性や能力の発揮の仕方を学ぶ
  2. 次に、3ヶ月以上の長期インターンシップ(日系現地企業や日系ベンチャー企業の海外支店)に参加して、実戦経験を積む

というルートでしょう。

いきなり、主体性や実践が求められる研修型短期インターンシップに参加するのはちょっと、、という方は、国際交流型短期インターンシップやスタディツアー型短期インターンシップに参加してから、研修型短期インターンシップに参加するというステップも可能ですが、研修型短期インターンシップは初海外の人でも一気に海外ビジネスを行えるように専門家がプログラムを作っているところが多いので、挑戦してみることをオススメします。

いきなり長期インターンシップに参加するのは、マッチングによっては貴重な休学の時間を無駄にすることにもなりかねないので、正しい見極め方や自分の興味の方向性、強みの活かし方、海外で実現したいこととその方法、をしっかりと短期海外研修型インターンシップで把握してからが、結果的に一番費用対効果も高く、キャリアへのプラス影響も最大限になります。インターネットにあふれる失敗談は、それを知らずに参加してしまったミスマッチが理由なのです。

大学受験に予備校があるように、キャリアにもただ体験するだけではなく、その体験の方法を教わることのできるプログラムがあります。知っているか、知らないかでは全然効果が違ってきますよ!

まとめ

海外インターンシップとひとくちでいっても、実にたくさんの種類があることをおわかりいただけましたでしょうか。

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