インタビュー・体験談

インドでのインターンを辞めてインドで起業!?飽くなき成長を追い求めて就職活動も大成功した多田野さん

ガンジス川を船で渡っています

インドでのインターン中、自分が本当にやりたいことを実現するため会社を辞め、自分でビジネスを始めた多田野さん。
圧倒的な行動力で、目標へと突き進むバイタリティーに満ち溢れたエピソードから、海外インターンの就活への生かし方、今後のビジョンまで伺いました。

地元の方と記念に一枚

このページの目次

学生時代に海外で大きなチャレンジを

自己紹介をお願いします。

成城大学出身の多田野魁です。4月から新卒として、コンサルティング会社で働くことになっています。

海外インターンをしようと思ったきっかけは何ですか。

私は大学生のとき、日本でのインターンを通じて、自分の強みが行動力や積極性だと知ることができました。3年生の6月から早めの就職活動を始めたのですが、自分の強みをもっと伸ばす機会が欲しいと考えました。そこで、海外でインターンをしてみようと思い付きました。

 インターン先としてインドを選んだ理由は何ですか。

高校時代に「目の前に2つの選択肢があったら、必ず厳しい選択肢を選びなさい」と言われたことがあります。私の知っている中で厳しいインターン先とは、インドでした。日本とは全く異なる環境下で、自分の強みである行動力がどこまで生かせるか挑戦してみたくなりました。また、日本人相手のビジネスしかこれまで経験がなかったので、外国人相手にビジネスをしてみたいと思いました。

海外インターンに際して不安はありませんでしたか。

不安というよりは、かなりポジティブな心理状態で海外インターンを決断しました。また海外インターンをする前に、英語力を鍛えるために短期留学へ行くことにしました。当時、内定をもらえる早々にチャンスを得られていたので、就活に対する不安はなく、むしろ満足感がありました。だから、よりワクワク、チャレンジングな海外留学・インターンをしようと決断しました。

ガンジス川を船で渡っています

ガンジス川を船で渡っています

インド人相手にビジネスがしたい

インターン先での仕事内容を教えてください。

人材系の企業にインターンして、メディア広告や雑務全般を担っていました。

海外で働いてみて、いかがでしたか。

営業に興味があってインターンしたのに、営業の仕事をさせてもらえず、もどかしい日々を過ごしました。

また、インターン先は日系の企業でした。外国人とビジネスする感覚を知りたかったのですが、会社では日本式のビジネススタイルでインド人たちが働いていたため、それも叶いませんでした。

ここで働いていても、日本でインターンしていたときほどの成長は得られないのではないかと感じはじめ、インターン先の企業を辞める決意をしました。

インターンを辞めた後、どのように過ごしていましたか。

元々、インドでインターンにチャレンジしたのは、インド人相手に営業をして、数字を成果として出し、厳しい環境で成果を出したかったからです。そのために何ができるだろうと考えたときに、日本から持ってきていたインスタントの味噌汁が目に止まりました。これを売ってビジネスをすれば、自分の目標が叶えられるのではないかと思いました。

味噌汁はインド人に受け入れられましたか。

インド人は自国の料理が大好きで、他国の料理を受け入れにくいという国民性があります。レストランやホテルのオーナーに販売を持ちかけたのですが、全員が気にいってくれる訳ではありませんでした。けれど、最終的には1ヶ月で200袋の味噌汁を売ることに成功しました。

味噌汁を売る際にコツはありましたか。

とにかく数をこなすことです。諦めずに多くの人に話を聞いてもらうことが大事でした。数をこなすうちに、「僕は買わないけれど、味噌汁を買ってくれそうな人を紹介してあげる」と言ってくれる人もいて、人脈がどんどん広がりました。

どんどん味噌汁を売っていきます

どんどん味噌汁を売っていきます

インドで暮らす

インドで、どのようなところに住んでいましたか。

インターンしていたときは、会社の社員寮に住んでいました。多くの日本人がここに住んでいたので、仕事が終わった後もビジネスに関する話をすることができたのが、良かった点です。

味噌汁を売っていたときは、とにかくお金がなかったので、親しかったホテルのオーナーにお願いして1日あたりの家賃50円の部屋に住んでいました。生活環境はあまり良くなかったので、大変でした。

インドでの食生活はいかがでしたか。

主に屋台などでローカルフードを食べていました。値段は30〜50円くらいです。日本にはない料理が多いので、好みは分かれるところだと思いますが、個人的にはインドのローカルフードは好きでした。

自炊をしたり、レストランに行ったりすると、どうしても食費は高くなってしまいます。

インドの魅力はどんなところですか。

インド人そのものが魅力です。インド人は底なしに明るくて、とてもおしゃべりです。市場の商品には値札がついていなくて、交渉で値段を決めるところにも、話好きが反映されていると思います。

また、インドといえば経済の発展が著しいという印象があると思いますが、ITサービスにおいては既に日本を上回っています。配車アプリUberなど世界的に有名なサービスはもちろん、ローカルなアプリサービスが充実していました。スマホひとつあれば、たくさんのサービスが受けられるのが素敵でした。

お金がないときに、ヒッチハイクをしてインドの人の優しさを実感しました

お金がないときに、ヒッチハイクをしてインドの人の優しさを実感しました

 決断力をアピールした就職活動

帰国後、どのような就職活動をされていましたか。

1月末に帰国して、しばらくは各企業の人事担当の方と会っていました。2月から本格的に就職活動をはじめました。

就職活動において、留学や海外インターンなどの経験をどのようにアピールしましたか。

1番考えたのは、インターン先の企業を辞めたことをどのように伝えるかです。なぜなら、日本において仕事を辞めることは、ポジティブに評価してもらいにくいからです。

私が企業を辞めた理由は、インド人相手にビジネスをするという自分の目標を叶えるためです。そこで、私の強みは決断力だと伝えるようにしました。それも、安定した職を失うことを厭わない、厳しい道へ自分を追いやれる決断力だとアピールしました。

今の内定先を選んだ理由は何ですか。

理由は3つあります。

1つ目は、人間と組織がともに高め合うことを目指す「モチベーションエンジニアリング」という会社が掲げる精神に共感したからです。

2つ目は、会社が教育分野に関わっていたからです。私自身、中学校のサッカーのコーチを務めるなど教育という分野には興味がずっとありました。

3つ目は、今後の自分のキャリアを考えたときに、この会社なら著しい成長が得られるのではないかという思いがあったからです。

味噌汁を売った方も買った方も笑顔です

味噌汁を売った方も買った方も笑顔です

 ITと教育を軸に

今後のビジョンは教えてください。

ゆくゆくは自らの手で、ITと教育に関するビジネスを立ち上げたいと思っています。また、インドで味噌汁を売っていたときに、お金がないことの辛さを実感しました。常にある程度の金銭的な余裕を持っておきたいです。

海外インターンに挑戦しようとしている人たちにメッセージをお願いします。

日本でのインターン経験がある人は、海外インターンを経験すると、働くことの印象が大きく変わると思います。日本より厳しい環境下で自分の力を試すいいチャンスになると思います。

日本でインターンをしたことがない人にとっては、ビジネスを俯瞰的にみるチャンスです。ぜひ挑戦してみてください。

最後に

多田野さんのように、現状に甘んじず、常に自分をもっと過酷な状況下へと追い込める人はとても稀です。
「どうせなら厳しい選択を選びなさい」という言葉を信条に、ITと教育に関するビジネスを立ち上げる日は近いことでしょう。
インタビューへのご協力ありがとうございました。

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