インタビュー・体験談

オーストラリア・ブリスベンの旅行会社でのインターンを通じて自ら働きかけ続ける重要性に気付いたヨシさん

オーストラリア・ブリスベンの旅行会社でのインターンを通じて自ら働きかけ続ける重要性に気付いたヨシさん

今回はオーストラリアのブリスベンで1ヶ月間のインターンシップを行ったヨシさんにお話を伺いました。

英語でビジネスがしたい、そういう思いで参加したオーストラリアのインターンシップでしたが、社内は日本語がメインで、英語の電話は伝わらない・・・。
そんな状況をどうやって打開していったのか、希望の職種や環境を獲得していったのかのストーリーはインタビューをしたこちらも胸が熱くなってきました。

大学3年生の夏休みを最大限利用して1ヶ月館、ブリスベンの旅行会社でインターンを行ったというヨシさんが1ヶ月という期間を有意義に過ごすために主体的にもがきながら過ごしていた様子が伝わってくるインタビューです。

オーストラリア・ブリスベンの旅行会社でのインターンを通じて自ら働きかけ続ける重要性に気付いたヨシさん

このページの目次

環境に文句を言うのではなく自ら動いて「英語」「企画職」の両方を勝ち取った一ヶ月間

間違えるのが怖く、手が震えていた電話対応

海外インターンシップに参加する前は、とにかく間違えることが怖くて、同級生や先輩ならともかく、社会人に対し何かを提案したり、発言をするのが怖かったです。ただ就職活動の始まる前の時期ということで、漠然とイベント企画・商品企画の仕事に興味があったのを覚えています。

最初は企画の仕事ではなく、電話応対や旅行サイトのwebページのアクティビティ価格比較、アクティビティ紹介文の更新、社外発信用のブログの更新を行いました。語学力も不足していたため、電話応対では手が震えたり、電話越しで「お前の言っている英語はなにを言っているかわからない」と現地のオーストラリア人に言われてしまい、とてもつらかったです。

社内は日本語…業務後に自ら英語環境に飛び込み、現地の友人を増やした

社内では9割日本語が飛び交うため、仕事をしながら英語を学ぶということはあまりできませんでした。
ただ、自分の興味のある職種にも携われない、英語力もまばらと、このまま1カ月過ごしてはいけないと思い、職種に関してはどうすることもできないので、日々の仕事をこなしつつ、実は企画の仕事に興味もあるとぼそっと上司にアピールし続けました(笑)

また英語力に関しては、ホームステイだったためとにかくホストファミリーとしっかり話してみたり、ブリスベン市内の図書館で無料で英語のディスカッションができるワークショップがあったためそこで英語のアウトプット力を鍛えました。
ワークショップでできた友達とmeetupのアプリを使って国際交流のイベントに参加、さらに英語をアウトプット、友達もでき…と芋づる式に英語力も現地の友達も増やしました。

※meetup:各地域ごとのコミュニティを立ち上げたり、参加することができるウェブサービス。主に英語話者の利用が多く、日本国内でも様々な英語のイベントが行われています。
https://www.meetup.com/ja-JP/

自ら動いて企画を提案したところ、上司にウケて採用、大盛りあがり!

とにかく自分で動かないと自分に与えられた一カ月があっという間に過ぎてしまうと思い、とにかく焦っていました。

インターン中のある日、幸運なことに、インターン先のオフィスでワーキングホリデーや留学で頑張っている日本人を集めて、オフィスでパーティーをするという企画が立ち上がりました。
ただ知らない人同士どんな話をするか、予算は、集客は、など全く決まっていなかったため、まずはキャッチフレーズを考えてほしいと少し企画よりの仕事をもらいました。
私は「YOUは何しに日本へ?」が好きだったので、それのオマージュで「YOUはなにしにAUS(*)へ?」を提案したところ、パクリだがわかりやすい!(笑)とのことで上司に受けキャッチフレーズが採用されました。
人数や予算の提案もして、実際にイベントが行われたのは私が日本に帰国した後でしたが、帰国後上司からFacebookを通して開催報告を受け、とても盛り上がったと嬉しい報告を受けました。

(*)AUS: オーストラリアのこと。国ごとに自分の国をどう略すのかが違うので、結構比較してみるのも面白いです。

ミートアップ(イメージ)

海外インターンを通じて見えたもの、そして今も続けていること

英語に興味があり、海外で働くことの大変さややりがいが知りたくてインターンに参加した

私は文系の英文科卒のものですが、インターン参加前、とにかく自分の英語力、特にスピーキングが足りないと感じていたため英語力の向上のため大学の英語勉強ができる場所に何度も出向いていました。
その施設内では英語以外話してはいけないというルールのもと1レッスン40分の単位でディスカッションを行いました。

インターン前は自分が将来どんな職業につくのかわからず、この職業に絶対つきたい!という願望もなかったのですが、「海外で働く」ことの大変さ、やりがいとはどんなことか、海外と日本の働き方の違いはどんなものかを体験しようと意気込んでいました。

実際にインターンという形で就業してみて気付いたことは、英語は手段であるということ

実際のインターン参加後は、留学アドバイザーや旅行業界へのあこがれは現実をみてなくなってしまいました。

もちろん会社によって働き方、職場の雰囲気はそれぞれですが、当時の私は純粋であったため(?)給与体制や働き方、働いている人たちの素顔を聞いたのもあって、興味がなくなってしまったのだと思います。
大学のプログラムということもあり日本人だけの職場でのインターンだったため、働き方は日本のものとさほど変わらないし、仕事に関する考え方も日本特有の堅さだったためあまり違いを実感したとは言い切れません。
しかし、英語を使って働くというのはそれなりに言語勉強に対しての覚悟がいることと、資格勉強にとどまらず英語は「働く手段」として定着し、その先を見据えなくてはならないのだなと実感しました。

自分がやりたい仕事につくためには努力が必要と気付き、今も続けている

また会社には様々な職種(営業・企画・事務・経理etc…)とありますが、自分のやりたいこと、やりがいを感じてみたい職種は、会社に入ってすぐにできることではないため、自分でやりたいことがある場合は思っているだけでとどまらず、言葉にして相手・上司に伝え続ける努力が必要であることも実感しました。

海外インターンを経て海外への仕事がある会社も軸に就職活動を行いました。海外の外資の仕事というよりは、日本企業から世界に発信している仕事を軸に就職活動を行いました。
しかし、新卒の会社ではチャンスをつかめず、国内の地方の会社に転職して現在にいたります。

ただ目の前の仕事をしながら自分のやりたいことを言葉にすること、海外への仕事のチャンスを勝ち取るために今も継続して英語の勉強を続けていることは、この時の海外インターンシップで得た教訓が一つの糧となっていると思います。
最終的に海外インターンの経験を経て大手企業からたくさん内定をもらった!というキラキラしたエピソードはもっていないのですが、間違えることに恐れたり、提案や発言に恐れることもなくなったので、自分自身変われたのかなと個人的に自分をほめたたえています。

これから海外インターンシップに行く人に向けて、アドバイスや応援があれば教えて下さい。

海外インターンシップはお金も時間も、国内のインターンシップよりかかってしまうし、なにもアクションを起こさなければ、ただ毎日が過ぎ去って帰国、なんて残酷な現実もあります
とにかく自分のやってみたいことは積極的に発言・提案・行動してみて、少しでも働くことに対して自分なりの変化や発見があればいいなと思います。

大変ですが、やってみる価値は十分あると思います。
海外インターンシップに参加される方にとって有意義な時間になることを祈っています。

キャライズ編集部からのコメント

ヨシさんは英文科で学ばれており、英語での仕事にとても興味を持ち、海外インターンシップに参加したようです。
実際に働くこととなったのは日本人が数名という、日本人経営の旅行・留学サポートの会社でした。
大学の海外インターンシッププログラムの参加費30万円と、現地での食費などの生活費10万円の合計40万円かかったそうです。

自分がやりたいと思うような仕事ではなく、普段は日本語ばかりという環境だったといいます。
ただ、そういう状況だとしても、同僚や取引先はオーストラリア人でしょうし、実際に街に出ればたくさんのオーストラリア人がいます。
「社内は日本語」「企画の仕事ができない」というところで腐ってしまうインターンシップ生も見てきましたが、ヨシさんは自ら行動を続けて英語を使う環境を手に入れて、自らの企画をとおすこともできました。
サラッと書いていますが、予算の提案もしたということなので「あとはやるだけ」という状態までしっかりと企画を作り込み、上司に承認されたのだと思います。

また、実際に興味がある業界で仕事をすることで見えてくる視点もあったようです。
これは、国内のインターンシップでも海外のインターンシップでも同じですが、仕事というのは外から見ていてもなかなかわからないもので、実際に働いてみることで初めて見えてくることがたくさんあります。
野球とサッカー、どっちが自分にあっているか、やってみないとわからないですよね。
それと同じように、様々な仕事を実際に中から見るということは、自己分析が一気に深まります。
大手企業からの内定をもらっても、それがミスマッチでは結果的には幸せではないはずです。
自分がやりたい道をできるだけ早く見つける。
そこに行くための方法を知る。
そのために、海外インターンシップはとても有効です。

ちなみに、海外インターンシップではよくあることですが、短期(1週間~1ヶ月)のインターンシップでは日本語環境だったり、仕事内容もある程度ルーチンをこなすことが多かったりもします。
なぜなら、英語や企画という仕事はある程度慣れてからではないと企業としても任せることができないため、3ヶ月以上のインターンシップであれば学びながら2ヶ月かけてできるようになっていく、ということもできるのですが、1ヶ月のインターンシップでは「結局できるようになる前に終わってしまった」となってしまう可能性もあるからだと思います。
海外インターンシップは期間によって目的や内容も異なってきます。
時間がない!まずはお試しで行ってみたい!という方は短期、将来は絶対海外で働きたい、そのための力をじっくりつけたい、という方は長期がおすすめです。

↓海外インターンの選び方については、こちらの記事もおすすめです↓

【期間・目的・種類別】後悔しない海外インターンシップの選び方ガイド(2019年最新版)

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