インタビュー・体験談

全てはお客様に喜んでもらうために〜ベトナム・ホーチミンでの海外インターンで新規事業を立ち上げた足立さんの体験談〜

インターン先の企業の皆さんとの一枚。

ベトナムのホーチミンで8ヶ月のインターンに挑戦した足立怜さん。元々は留学をしようと考えていましたが、キャリアについて考えるいい機会だと捉え、海外インターンの道を選びました。海外インターン経験とそこから得た力、また今後のビジョンについてお話いただきました。

このページの目次

留学ではなくインターンに決めた2つのポイント

自己紹介をお願いします。

千葉大学3年生の足立怜です。2017年4月から12月までホーチミンで日系フリーペーパー会社に、インターンしていました。

なぜ海外インターンをしようと思ったのですか。

以前から漠然と留学がしてみたいという思いを抱いていました。しかし、留学して何を勉強したいというビジョンは明確に定まっていませんでした。よくよく考えてみると、実は留学がしたいというより、海外に出てみたいという気持ちが強いのではないかと気付きました。そんなとき、大学の先輩が海外インターンをしていたことを聞き、興味を持ちました。

また、人生における働いている時間の長さを考えると、一度キャリアについて学ぶ機会が欲しいと思っていました。だから海外インターンは、そのためのいい機会になるのではないかと思いました。

その2点から、海外インターンに挑戦してみようと考えました。

インターン先として、ベトナムのホーチミンを選んだのはなぜですか。

最初は、どこの国にインターンしようか決めかねていました。そんな時に、ベトナムはこれからもまだまだ成長していく国だから、行ってみると面白いものが見られると思うよという話を聞いたのが、決め手です。

ホーチミンに行くことへ不安はありませんでしたか。

不安は、あまりありませんでした。ホーチミンには多くの日本人が住んでいると聞いていたからです。それに、これまでにも長期休暇の際には、海外の友だちに会いにタイやインドネシアへ行ったことがありました。だから、東南アジアの雰囲気には比較的慣れているだろうという気持ちもありました。

社員寮近くのご家族との一枚。写真右側、ボーダーの服を来ているのが足立さん。

社員寮近くのご家族との一枚。写真右側、ボーダーの服を来ているのが足立さん。

 

喜んでもらえるのが一番

インターン先での業務内容を教えて下さい。

主に2つの仕事を担当していました。1つは、会社が製作していたフリーペーパーの広告営業です。もう1つは、新規事業の立ち上げを任されることになり、ベトナムにある企業の動画広告を作る業務に携わっていました。

業務の大変だった点はどこですか。

広告営業の仕事では、いかに顧客を確保するかという点に苦心しました。他社との差別化を上手く図れない限り、話も聞いてもらえませんでした。だから、クライアントとのコミュニケーションの取り方には気を配りました。私が大事にしていたのは、徹底的に聞き役に徹することです。真摯に話を聞くことが、他の営業マンには話さないような本音の部分まで喋ってもらえることに繋がるのではないかと考えていました。また、クライアントと初めて会う際には、興味を持ってもらうために、手作りの「自己紹介シート」を渡していました。後日、クライアントから「面白い奴が来た」と思ってもらえていたことが分かったので、興味を引くための有効な手段になっていたと思います。

新規事業の立ち上げは、何もわからない・頼れる人もいないという状況そのものが大変でした。加えて、ベトナム人と協力して働くということの難しさに直面しました。

どのような点に、日本人とベトナム人の働き方の違いを感じましたか。

日本では、生活における仕事の重要度は高い位置にあると思います。一方で、ベトナムでは良くも悪くも、仕事はあくまでも生活の一部だという印象を受けました。

新規事業の動画制作では、ベトナム人スタッフがカメラマンや動画編集を担ってくれました。中には、クライアントの求める編集方法ではなく、我流の方法で編集する職人気質のスタッフもいました。私は、動画編集者とクライアントの間を取り持ち、どうにかクライアントが求める商品を提供する義務がありました。最初は、根気強くお客さんの要求どおりに編集して欲しいとお願いしましたが、あまり上手くいきませんでした。そこで編集者の方に、絶対に指示通り編集してほしい箇所と、自由にしていい箇所を提示することにしました。仕事内容に幅を持たせるこのやり方は、上手く作用しました。

仕事にやりがいを感じたのはどんなときでしたか。

私が関わっていた2つの業務に共通するのは、クライアントありきということです。

広告営業で印象的だったのは、あまり広告を使わない企業から契約をもらった際に言ってもらった「お前だから広告を取ったんだよ」という言葉です。その会社は、私が企業の要求を聞いて真摯な対応をしたから、広告を取ることにしたと言ってくれました。自分の行いが評価された瞬間というのは、やはり嬉しいものでした。

動画広告も同じで、納品した商品に対する好意的なレビューをいただけた瞬間が嬉しかったです。仕事のやりがいは、お客さんから喜んでいただけることに尽きると思います。

インターン先の企業の皆さんとの一枚。

インターン先の企業の皆さんとの一枚。

 

ベトナムで暮らす

ベトナムで暮らして驚いたことはありますか。

カフェの充実ぶりに驚きました。ほとんどのカフェにWi-Fiが通っていて、電源があるところも少なくありません。作業をするのに最適な環境でした。

休日はどのように過ごしていましたか。

友人たちと過ごすことが多かったです。ベトナムにインターンに来ていた人たちとカフェで語り合い、ベトナムに留学で来ていた日本人が、ベトナム人大学生との交流会を開いてくれたので、参加しに行くこともありました。

日本語交流会の様子。

日本語交流会の様子。

 

インターン後も続く挑戦

海外インターンを通して、どのようなことを学びましたか。

生活面においては、現地の言葉、ベトナム語が分からなくても意外と暮らしていけるということが大きな発見でした。

仕事面においては、残せた営業の数字やクライアントからのレビュー、失敗を通じて、自分のことを客観的に見られるようになりました。自分の強みと弱みが明確に分かりました。強みは、クライアントに真摯な対応をすることで信頼関係を得る力、飛び込み営業にもチャレンジする行動力、また納品までの期間を10分の1にまで縮める中で身についた改善力です。一方で、見通しの甘さが弱みであると実感しました。スケジュールを立てる際に、念密に起こりそうなリスクを想定し、あらかじめ時間に余裕を持たせること、あるいは事前にリスク回避できるようになることが今後の課題です。海外インターンで、そのような強みと弱みを認識できたのは、とても有意義なことでした。

今後の学生生活のビジョンを教えてください。

大学生活も折り返し地点、残り半分になったので、やりたいことの軸を3つ作りました。

1つ目は、働くことを通して得るキャリア的な学びです。ベトナムから帰国後、日本のインターンに参加しています。色々な体験をしてみたいという思いから、これまで体験して来なかったマーケティングやカスタマーサポートの業務に携わっているところです。

2つ目は、大学などの学問分野での能動的な学びです。自分の専門分野に限らず、様々な分野の授業に出席したいと考えています。

3つ目は、旅行です。インターン等でお金を貯めて、様々な国に言ってみたいです。

3つの軸に共通して言えることは、今までしていなかったことにチャレンジしてみたいということです。今後、世界がどう変わっていくか分かりませんが、とにかく自分の可能性や選択肢を多く持っておきたいです。

海外インターンに挑戦しようとしている人たちにメッセージをお願いします。

海外インターンに行く前には様々な葛藤がありました。時間も金銭も要する挑戦だからです。特に私の場合、8ヶ月のインターンだったので、行くとなると休学しなければならなかったのが一番の気がかりでした。

でも、思い切って海外インターンに飛び込んでみると、予期せぬ出会いや学びに恵まれました。

刺激的な日々を求めて、ぜひ海外インターンに挑戦してみてください。

企業の皆さんとの集合写真。

企業の皆さんとの集合写真。

最後に

インタビューを通して、自己分析に長けている方だという印象を受けました。留学をしたいのではなく、海外に行きたいのだという思いに気付くことや、海外インターンを通して自分の強みや弱みを知ることは、誰しもができることではありません。

3本の軸を持って行動する足立さんの、今後のさらなる活躍が楽しみです。

この度は、インタビューにご協力いただき、ありがとうございました。

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