会議あインターンシップに参加した方にインタビューを行ったり、座談会を行う中で海外インターンシップを自らの就職活動やその先のキャリアに活かせている方と活かせていない方がいることがわかってきました。
実は先日、ある海外インターン経験者にインタビューをしていたのですが、彼女が言うには自分が海外インターンでやりたかったことがなかなかできなかったようなのです。
参加前にしっかりと計画を立てて、海外インターンで自分が得たい力などを明確に持って参加したにもかかわらず、インターンシップが終わってみると自分が経験したかったことは半分も実現することができず、就職活動にむけて自己分析などを行っているがなかなかうまく書くことができないと悩んでいました。
お金も時間もかかる海外インターンシップ、行っても無駄だった・・・となってしまうのは避けたいですよね。
せっかく行ったのに「失敗だった」という感想になってしまっては、自身を持って経験をアピールすることはおrか、自分が何を学んだのか、どう成長したのかを言葉にすることも難しくなります。
更に良くお話を聞いていくと、うまく行っていない方には考え方や思考特性の共通点があることが見えてきました。
そんな失敗をこの記事を見つけてくれたあなたにはしてほしくないと思っています。
数々の海外インターンシップ生を見てきて判明した、海外インタインシップを失敗する思考特性についてご紹介します。
このページの目次
その原因は自分が考える「理想のインターンシップ」に固執している
- 私は海外インターンシップでこれがやりたい!
- 絶対に企画やマーケティングの仕事がしたい
- 英語を使って仕事がしたい!
海外インターンシップに参加するにあたって、このような思いを抱いている方も多いのではないでしょうか。
それ自体は素晴らしいことですし、自分の方向性に仮説(なんとなく、今はこれがやりたいかなと思っている)を持っていることはとても良いことです。
しかし、それ以外の経験を「これは自分がやりたいことではない」と考えてしまうことは、「思考の錯覚の罠」にハマってしまうのです。
私達が陥りやすい思考の錯覚の罠とは
思考の錯覚について、ハーバード大学が面白い実験をしています。
まずはこちらの動画を見て「白い服のプレイヤーがパスをした回数」を数えてみて下さい。
動画の中でも解説されていましたが、バスケットボールのパスの回数を数えている合間に、実はゴリラが画面を横切っていきます。
初めてこの動画を見たという方は気づかなかったのではないでしょうか。
そして、2回目以降は「実はゴリラが来るはず」と脳のどこかに記憶されるので、ゴリラを見逃すことはなくなります。
これが、思考の錯覚です。
実は私達人間は皆「見たいものしか見ない」という特性を持っています。
これは、脳に入ってくる情報のすべてをいちいち認識していたら脳の処理能力がパンクしてしまうので、より集中したいものに意識を集中するために私達の脳が持っている特性です。
普段は自分にとって必要のない情報(=ノイズ)をカットして、必要なところに集中するために役立つのですが、海外インターンシップではこれがマイナスに働いてしまうことがあるのです。
もしあなたが海外インターンシップに参加しながら、「理想へ固辞」していた状態では、どうでしょうか?
さきほどの動画で言えば、「白い服の人のパス回数」だけに気を払っている状態です。
ゴリラが出てくることに一切気づかないでしょう。
海外インターンシップでは予想もしない様々な経験、学び、価値観が揺れる出来事がたくさん起こるものですが、この動画のゴリラのようにそれらの出来事に気づかずに通り過ぎてしまっている方がたくさんいると感じています。
これは、とてももったいないことです。
海外インターンシップで得られた変化の一つに「自分の価値観が変わった」ことをあげてくれる先輩方がたくさんいらっしゃいます。
これから海外インターンシップに参加されるあなたにも、大きな価値観の変化を通じて新しい視点を身に着けてほしい、そう思っています。
いま「やりたい」と考えていることは、誤解を恐れずに言えば「変化する前の価値観で考えられるもの」です。
当たり前といえば当たり前なのですが、残念なことに、私達人間は知らないことに対して考えを巡らせることはできません。
自分では想像できないような視点、学びが様々な仕事、生活を通じて得られるものが海外インターンシップです。
どんなところからも学び取れるものはある、そういうスタンスで取り組んだ方は価値観も、そして未来の展望も大きく変わっているように思えます。
目の前の出来事を本気で取り組めば予想もしないことが見えてくる
あのスティーブ・ジョブスもスタンフォード大学の卒業式の祝辞でお話していました。
Connecting The Dots.
と。
言わずとしれたアップルの創業者であり、iPhoneの生みの親であるスティーブジョブスですが、自分の興味があったことに全力で取り組んできたそうです。
学生時代「カリグラフィー」も面白さにハマり、とても熱心に取り組んだそうです。
カリグラフィーとは、文字をきれいに書く技術のようなもので、企業ロゴやポスターなどを書く際に使われる技術です。
当時、ジョブスは将来コンピュータを作るためにその勉強をしたわけではないでしょう。
その10年後、新しいMacというコンピューターを作っているときに文字を美しく表示するために当時の知識が生かされたといいます。
それ以来、アップル社のMacは「画面やフォント(文字)が美しいパソコン」というブランドとなり多くのクリエイターに支持されることとなりました。
スティーブジョブスはこうも言っています。
Again, you can’t connect the dots looking forward;
you can only connect them looking backward.So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.
You have to trust in something — your gut, destiny, life, karma, whatever.
This approach has never let me down, and it has made all the difference in my life.
(和訳)
前を向いて点をつなぐことはできず、振り返ったときだけにつなぐことができます。
ですから、その点がいつか未来においてつながると信じる必要があります。
あなたの直感、運命、人生、カルマ、その他何でも信じる必要があります。
この考え方は私の人生を大きく変え、失望させることはありませんでした。
どんな活動にも、意味のない活動なんてありませんし、自分が本気で取り組んだものであれば何らかの発見や学びがあります。
しかし、その「Dot(点)」は本気で取り組まないことには、人生においていつか振り返れるほどの大きな点にはなりません。
「それは自分がやりたいことではない」と考えながら取り組んでしまっても、ゴリラのようにスルーしてしまい、後から振り返ってもそこに点はありません。
いま自分ができること、与えられた環境に全力で取り組むことで、いつかその点が繋がっていく。
海外インターンシップという、長いようで短い期間の中でもどんどん点がつながっていった先輩方がいます。
スティーブジョブスのスピーチの動画をこちらで載せておきます。
このスピーチをみたことがない方も、以前見たことがある方も、「自分が海外インターンシップで多くのものを得るためにこのスピーチから学べるものは?」というもう一度視点で見てみてはいかがでしょうか。
下の「字幕」ボタンを押せば日本語の字幕を出すこともできますし、スタンフォード大学のウェブサイトには英語でのスピーチ本文全文が掲載されています。
Stay Hungry, Stay Foolish.
海外インターンシップにおいても、とても大事なスタンスです。
せっかくの海外インターンを成功させるために覚えておいてほしいこと
インターンシップをしている間にも「こんな仕事をやっていて何に繋がるんだろう・・・?」と思ってしまう時があるかもしれません。
そんなときでも、今やっている仕事は誰の役に立っているんだろう、と改めて考え直すこと。そして、この記事の話を思い出して、将来に繋がると信じてその仕事にちゃんと自分の意識を向けるようにしてみてはいかがでしょうか。
どんな仕事からも、学ぶことはあります。そして、未来のキャリアに繋がります。
これは、数々のインターンシップ生をインタビューしてきた経験からもはっきりと言えることです。
この記事のように「自分がやりたい仕事を与えてもらえなかった」と思いながら海外インターンシップを行うこともあなたの自由です。
しかし、せっかくお金を時間をかけて参加する海外インターンシップで「仕事が与えられるかどうか」という運に身を任せてしまうのはとてももったいないことではないでしょうか。
最初は「自分のやりたいことじゃなかった」と話していた方も、自分の将来にとってとても有意義な経験をした方が多くいらっしゃいます。
そして、そのような方々は目の前のことに本気で取り組んでいたというのが共通点としてあります。
頑張りを認められて違う仕事を任されることもあれば、自分の価値観が変わるきっかけになった人もいます。
海外インターンシップは人生を変えるとても素晴らしい機会です。
キャライズ編集部では、私達自身も海外での仕事を通じて人生が大きく変わった経験を持っていますし、たくさんの人の人生が変わっていくのを見てきました。
この記事を読んでいるあなたにも、海外インターンシップという素晴らしい機会を通じて、将来に繋がるかけがいのない経験を積んでほしいと願っています。
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この記事を読んで、あなたが人生が変わる行動をすることを願っています。