海外留学にしても、海外インターンシップにしても、はたまた海外就職にしても、常に人気国として君臨し続ける国、それがアメリカです。世界経済の中心であり、世界を牽引している国であることは間違いありません。学生時代にアメリカでインターンシップを経験することで、世界の最先端に触れることができるでしょう。
どの国に行くのに際してもそうですが、事前にしっかりと準備することは必要不可欠です。海外で生活をするということは、それなりに大変なことだからです。渡航するだけでも、ビザや航空券、住居の手配などなど…準備しなければならないことはたくさんあります。そこで今回はアメリカでの海外インターンシップを行うのに必要な情報をまとめました!!
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アメリカってどんな国!?
ファッションやカルチャー、エンターテインメントなど、日本人である我々は良くも悪くも、、アメリカからの影響を日々色濃く受けています。近年は様々な意見があるものの、やはりアメリカは世界経済の中心であるといえるでしょう。その国の経済指標であるGDPは断トツで世界トップです。IMFの検証によると、今後もアメリカは世界のトップを走り続けるという試算が出ています。また国土面積の大きさは世界第4位、人口は世界第3位です。何をとってもスケールが大きく、世界を牽引している国です。
IT分野においても、世界を牽引しているのはアメリカです。世界の名だたる企業が、このアメリカの地で誕生しています。Google、Facebook、Appleなどなど…挙げていったらきりがありませんが、世界のIT産業界の先頭を走り続ける企業がたくさんあります。そのようなIT企業は、カリフォルニア州のサンフランシスコ ベイエリアの南部に位置し、多くの新興企業や技術系のグローバル企業が密集する「シリコンバレー」と呼ばれる地域に密集していることで有名です。Apple 社、Facebook 社、Google 社もこのシリコンバレーに本社を構えます。
エンターテインメントもまた然り。世界の流行はこのアメリカで生まれると言っても過言ではありません。世界中で愛される多数のブランドもここ、アメリカで生まれています。GAP (ギャップ) ・Calvin Klein (カルバンクライン)・Ralph Lauren (ラルフローレン) などの世界的に有名なファッションブランドはアメリカ発です。また、アメリカにはハリウッドがありますよね?世界の興行収入のランキングで常にランキングの上位を占めるのは、ビッグ6(ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ、ワーナー・ブラザース・エンターテイメント、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント、20世紀フォックス、ユニバーサル・ピクチャーズ、パラマウント・ピクチャーズ)が手がける、いわゆるハリウッド映画です。近年は中国などが台頭してきてはいるものの、長い間に渡って映画産業を牽引してきたのはアメリカです。
このようにアメリカは他分野で世界を牽引しており、やはり世界の中心であるといえます。
アメリカではどんなインターンシップができる?
では、そんな世界の中心であるアメリカではどのようなインターンシップを経験することができるのでしょうか?アメリカは国として発展しており、その規模も大きいため、多種多様な職があります。よって多様な種類の中からインターンシップ先を選ぶことができます。
アメリカで経験ができるインターンシップは有給インターンシップと無給インターンシップの大きく2つに分類をすることができます。有給であるか無給であるかによって、ビザの種類などの違いがあります。自分の目的に合わせた選択をしましょう。
有給インターンシップ
有給のインターンシップを希望する場合、その活動は就労であるという分類を受けます。よって学生ビザやESTA(ビザ免除プログラムに則った電子渡航認証システム。申請をすることでビザが無くとも定められた期間の間アメリカに滞在をすることができる)での滞在をすることはできません。交流訪問者ビザ、通称J1ビザを取得する必要があります。J1ビザの詳しい取得方法などは後述しますのでご心配なく!企業にしても人件費を書ける場合はその分の貢献を求めます。有給なぶんより厳しいことを要求されると思いますが、自己成長には繋がります!
無給インターンシップ
無給のインターンシップは年収の発生はありませんので、学生ビザやESTAでの入国が可能となります。しかし、ESTAでは、1年や半年といった長期間の滞在をすることができません。よって無給インターンシップをしながらそれなりに長期間滞在をしたい場合は、学校や語学学校に通いながらインターンシップをするという方法を取り、学生ビザを取得する必要があります。無給とはいっても、食事の補助などならしてもよいという受け入れ先もあるので、意識してさがしてみると良いでしょう!
インターンシップの探し方
上述したように有給か無給かで分類をできるインターンシップなのですが、どのように探せばいいのでしょうか?今回はアメリカでの海外インターンシップの探し方の代表例を紹介します。
エージェントを利用する
日本国内でもそうなのですが、多くの企業がエージェントに仲介を任せているという事実があります。ですのでエージェントを利用する方法をとる人は非常に多いですし、確実です。不安だらけの海外渡航をプロに任せることができるので、余計な心配をしなくてよいですし、別の準備に時間を作ることができます。しかし、エージェントにお願いするともちろん料金が発生します。ただでさえお金がかかるアメリカでの海外インターンシップですし、あまりお金をかけたくないという人にはおすすめできません。また、各エージェントによって料金やサービス内容はまちまちです。知り合いにエージェントを利用した人がいるなら聞いてみたり、比較サイトなどできちんと比較検討をして、信頼のできるエージェントを選択しましょう!
自分で受け入れ先を探し、アポイントメントをとる
企業によってはエージェントを介さずに、直接インターンシップを採用しているところも少なくありません。インターネット等を利用して直接応募して、受け入れ先を確定させるという手もあります。もともとやりたい業務や、インターンシップをしてみたい企業などが明確にあるのであれば、その企業のウェブサイトなどをチェックしておくといいでしょう!
語学学校などに紹介をしてもらう
アメリカ現地の語学学校などでは、インターンシップの紹介を行っているところもあります。やりたい業務や企業が明確ではない場合は、問い合わせをしてみて、募集のされているインターンシップの中から決めてみるのも良いと思います!
アメリカで海外インターンシップをするメリットとデメリット
そのように種類や探す方法があるアメリカでの海外インターンシップですが、そもそもアメリカで海外インターンシップをするメリットって何があるのでしょうか??アメリカで海外インターンシップをするメリットをいくつかピックアップしてご紹介します。また、たくさんのメリットがある中でデメリットも存在します。デメリットもきちんと把握をしておきましょう。
アメリカで海外インターンシップをするメリット
- ネイティブスピーカーと共に英語を使った仕事をする経験を得られる
- 世界的に有名な企業でのインターンシップを経験できる
- 日本人がたくさんいるため、いざというときに助けを求めることができる
メリットとしては以上のような点が挙げられるかなと思います。英語での仕事に関しては充実している半面で、やはり元々英語がある程度できなければなりません。ネイティブ英語は話すスピードもすごく速いので慣れるまでに時間もかかるはずです。事前にしっかりと英語は習得しておきましょう。
また、アメリカには世界的に有名な企業がたくさんあります。もちろんそんな企業で働くにはたとえインターンシップであってもそれなりの実力が求められると思いますが、そのチャンスがあるというのはアメリカならではであると思います。世界の産業界を牽引しているような企業での就業体験は大きな成長に繋がります。またそのような企業の社員の方、またインターン生としてジョインをしている現地の学生との繋がりはきっと貴重なものになります。
アメリカでは多くの日本人が生活しています。いざという時に頼ることのできる人がいるでしょう。生活する環境が変わるということは少なからずストレスがかかります。特に言葉の面が大きいとは思いますが、言葉以外にも、文化や習慣の違いは知らぬ間に自分を追い込みます。時には息抜きで日本人と会って、日本語を話すのもストレス発散の良い方法になります!
アメリカで海外インターンシップをするデメリット
- プログラムを利用した場合、簡単な雑用な業務などしか任せられないことがある
- 生活費などのコストが高い
- 場所によっては治安が悪いところがある
- 通勤に車が必要な場所が多い
アメリカではワーキングホリデーを導入していません。ただ、その代わりにJ1ビザというビザを利用することで、インターンシップという形で外国人の受け入れを行っています。そのビザを利用することで政府より承認を受けた企業へのジョインが可能となります。しかし、このJ1ビザを利用したインターンシップの場合、アルバイトのような簡単な業務をしか任されないことが多くあるようです。事前に受け入れ機関ときちんと話し合いを重ね、そのようなことがないようにしなければなりません。
やはり、1番のネックになるポイントは生活費などのコストが高いことでしょう。経済水準の高さは物価の高さに比例するので、世界有数の大国であるアメリカは物価も非常に高いです。したがって事前にそれなりの資金を用意する必要があります。ただ、お金を集めるにしても、アルバイトで働き詰めるだけではなく、実に多様な方法があります。キャライズ内の記事に「海外インターン×お金」で特集をしているモノがあるので、是非チェックしてみてください!→ 留学・インターンシップとお金。1ヵ月でかかる費用、人気国別一覧&奨学金など、費用捻出方法
またアメリカは場所によっては治安があまり良くないところもあります。ニューヨークやサンティアゴ、ホノルルといった場所は治安が良い街であると言われています。夜まで人が多くいたり、お店などがたくさんあって明るい場所は安全です。ただ、どんなに治安が良いと言っても100%何もないわけではないので、注意は怠らないように!逆に、危険だとよく言われるのが、デトロイトやセントルイス、オークランドなどの地域です。やはり、観光地としてそれほど外国人が入らない場所は治安が比較的よくないことが多いです。多少物価が安かったりということがあると思いますが、なるべくこれらの地域は避けるべきであると思います。
アメリカに入国するのに必要なビザに関して
基本的に、外国籍を有する外国人がアメリカに入国する場合、その用途に合わせたビザを取得する必要があります。しかし、有資格国の国民のみ、ビザなしで入国することが可能です。我らが日本はもちろんその資格を有しており、パスポート、往復または次の目的地までの航空券・乗船券を所持し、渡米目的が短期の商用や観光であればビザなしで米国に90日以下の滞在をすることができます。さすがは世界最強の日本国パスポートですね!
ただ、アメリカでインターンシップをする人は観光目的ではないはずなので、ビザを取得する必要があります。ですので今回は、アメリカでインターンシップをするために必要なビザにフォーカスをあてて、ご紹介します!
アメリカの一般的な非移民ビザ
- 商用/観光ビザ
- 就労ビザ
- 学生ビザ
- 交流訪問者ビザ
- 通過ビザ/クルービザ
- 宗教活動家ビザ
- 使用人ビザ
- 報道関係者ビザ
- 貿易駐在員・投資駐在員ビザ
- 婚約者ビザ
アメリカ入国に必要なビザは様々な種類があります。入国する直前になって、「わ、ビザの種類間違えた!」といった事態が起きないように、きちんと確認してから取得するようにしましょう。どうしても分からない場合は、エージェント等のプロに相談してお願いするのも手です。多少のコストは発生しますが、間違えて、ビザに支払った費用や時間を無駄にしてしまうよりはましです。今回は、アメリカで有給のインターンシップをする際に広く取得をされている、交流訪問者ビザにフォーカスをあてて説明をしていきます。
交流訪問者ビザの詳しい説明
交流訪問者ビザ(J1ビザ)
交流訪問者ビザは通称”Jビザ”と呼ばれます。交流訪問者ビザの申請者は、インターンシップを目的として入国する場合、事前に受け入れ先の、国から認可を受けている企業や団体にコンタクトを取り、交流訪問者として受け入れおよび承認を得ていることが必要です。ですので、時間を逆算して考えるとき、企業にアポイントメントを取って、それから受け入れの正式な許可を取ってからビザを申請するという風に考えなければなりません。ビザに限らずですが、準備に際して時間には余裕をもって取り組むようにしましょう。
J1ビザで参加できる代表的なプログラム
- インターンシップ:企業などの団体にジョインして、インターンシップを通して実習を受けることを目的とします。米国を源泉とする報酬を受けない場合でもビザなしで行うことはできません。
- トレーニング:研修や技術の向上を図るために企業にジョインをします。本来正規従業員が就くはずの業務を研修生が代行することはできません。
交流訪問者プログラムの J ビザは、教育、芸術、科学の分野における人材、知識、技術の交流を促進するためのビザです。参加者には、あらゆる学術レベルの学生;企業、施設、機関、で実地訓練を受ける研修生;小学校、中学校、高等学校、専門学校の教師;大学レベルの機関で教育もしくは研究を行うために渡米する教授;研究者;医療分野の研修員;視察、会議、研究、研修、専門知識や技能の普及や実演、もしくは人材交流プログラムへの参加を目的として渡米する海外からの訪問者、などが含まれます。
(「米国ビザインフォメーションサービス 訪問交流者ビザ概要」より抜粋)
上記のような目的や人物が対象者となります。有給のインターンシップを目的として入国する多くの学生はこのJ1ビザを取得することになります。
J1ビザの期間
インターンシップの場合は基本的に12カ月となります。12か月以内であれば、自身の都合に合わせて自由に期間の設定ができるようです。また、インターンシップが始まる30日前から入国することができ、インターンシップ終了後の30日間現地に滞在することができます。事前に住居を探したり、語学の勉強を現地で行うことができ、インターンシップ終了後に少し観光をするといったこともできます。
交流訪問者ビザ申請に必要なモノ
- オンライン申請書DS-160フォーム。
- 米国での滞在予定期間に加えて6か月以上の残存有効期間があるパスポート
- 過去10年間に発行されたパスポート
- 証明写真1枚
- 面接予約確認書
- プログラム主催者発行のDS-2019許可書
- DS-7002のコピー
- 米国政府が支援する交流訪問者プログラム(プログラムコードがGで始まる)以外へ参加の場合、SEVIS費用を支払済であることを示すI-901 SEVIS費用確認書
ビザ申請の流れ
ステップ①:自分が申請するビザを決定しよう
自分が非移民ビザの中で、どのビザを取得するのかを決定しましょう。上述した通りに、インターンシップを目的としてアメリカへ入国する場合は、J1ビザを取得するのが一般的です。しかし、労働形態や目的によっては別のビザを取得しなければならない場合があります。きちんと自分が必要なビザの種類を把握し、準備するようにしましょう!
ステップ②:DS-160ビザ申請書を完成させよう
DS-160というビザの申請書を完成させましょう。記入漏れやミスが無いようにしなければなりません。一度提出をしたはDS-160ビザ申請書は訂正することができません。何度もチェックしながら書類を完成させましょう!DS-160作成のガイドラインを参考にして、作成していきましょう。
ステップ③:料金を支払おう
自分が申請するビザの種類を確認し、ビザ申請書類を完成させたら、次は料金を支払いましょう。クレジットカードを使ってオンラインで支払うことができます。料金はJ1 ビザの場合、160USD、日本円で18400円とのことです。(2018年11月9日時点)ビザによって料金は異なります。自分の必要なビザの料金はきちんと把握をしましょう。ビザ料金のさらに詳細な情報はこちら
ステップ④:ビザ発給面接の予約
アメリカでのインターンシップを目的としてビザの発給を受ける際、米国大使館や領事館で面接を受けなければなりません。その面接を受けるにあたって事前の予約が必要です。オンラインのシステムにログインをして、自身の都合がいい日時で予約をしましょう。予約は先着順ですので、できるだけ余裕を持って予約するようにしましょう。
ステップ⑤:在日本アメリカ大使館で面接を受けよう
予約をした日時にアメリカ大使館に行き、面接を受けましょう。ビザを申請する場所によって必要なモノや準備が若干異なります。きちんと事前に確認をしてから臨みましょう。
ステップ⑥:ビザ発給!!
面接を無事に突破し、ビザが発給されれると、面接時に登録をした住所に郵送されます。これにて無事、アメリカ滞在のためのビザ発給の完了です!
以上、アメリカでインターンシップをするのに必要な交流訪問者ビザ(J1ビザ)の紹介でした。どの国に行くのもそうですが、ビザの申請は重要ですし、分かりにくく時間がかかることが多いです。ミスのないように余裕を持って準備を始めていきましょう!インターンシップの受け入れ機関を探すところから、ビザを実際に受け取るまでに半年ほどの時間がかかることが多いそうです。
アメリカでインターンシップをするべき人はこんな人
今回はアメリカで海外インターンシップをすることにフォーカスをあててお伝えしてきました。そんなアメリカで海外インターンシップをするべき人はどのような人なのでしょうか?
- 世界的に有名な企業で働いてみたい人
- 英語に自信があり、積極的にビジネスの場面で使ってみたい人
- 世界経済の中心での仕事や生活を経験したい人
- それなりにインターンシップのための資金を捻出できる人
以上のような条件に当てはまる人は、アメリカで海外インターンシップをするべきです。しかし、何度もお伝えしている通り、アメリカで海外インターンシップをするのにはそれなりにの準備やコストがかかります。明確な目的や目標がまだ持てない人は、まずはアジアで短期インターンシッププログラムへ参加することをおすすめします!
まずは短期インターンで一歩踏み出そう!!春休みや夏休みの長期休暇中に参加ができる、短期海外インターンシッププログラムまとめ
さいごに
いかがでしたか?アメリカはイメージとして華々しいですし、誰もが憧れる国だと思います。学生のうちにそのような場所で経験を積むことができるのはとてもいいことです。しかし、きちんと準備をしなければ海外インターンシップが台無しになってしまう可能性があります。事前の準備は怠らず、失敗したということがないようにしましょう!!